アラビア語圏のDRAGONBALL事情



世界中で人気を集めるドラゴンボール。その人気は遂に中東にまで達しました。
しかしアラビア語圏といえば厳しい(国によって差はありますが)イスラーム教が付き物です。
暴力や性的なネタが含まれたりする日本製アニメはまさかそのまま放送するわけにはいかないわけです。
というわけで、この項目はアラビア語吹き替え版ドラゴンボールがどのように修正されているかを中心に見ていきましょう





無印


 ではまず無印版ドラゴンボールから見ていきましょう。吹き替えはシリアにあるVenusという会社が行っていますが、どうやらあまり評判が宜しくない会社のようです。この吹き替えは主にアラビア語圏の広い地域においてSpaceToonという局で放送されていますが、中東に限らずアフリカ北部などでも放送されています。無印は本編に関する情報は全く見つかりませんでした。現在分かっているのはOPについてのみです。しかし、そのOPだけでも十分なインパクトを持ち合わせています。このVenusという会社は主題歌の改変にも定評があるようで、現地の方の間でも意見が分かれているようです。歌詞は修行の精神を謳っているらしく、確かにDBには合ってそうですが…。

SpaceToonはドバイを拠点とした周辺22カ国で放送されている大手子供向けチャンネル。公式ページによると1億3千万人もの視聴者がいるそうです。[出典]






ドラゴンボールZ


 Zは無印と同じSpaceToonにて放送されましたが、第一期のおよそ53話程までしか吹き替えられず、DVDにおいても52話までのリリースに留まり、長らく再放送によるループが続いていました。2009年中頃には第二期の開始がアナウンスされTVCMも放映されたものの、悟空役の声優であるZeyad Errafae'ie氏が同年8月に交通事故で亡くなってしまったため、しばらくは音沙汰なしという状況が続きました。しかし2010年の秋より第一期でヤムチャや界王を演じた方が悟空役を引き継ぎ、何年ものブランクを経て「ドラゴンボールZ2」として遂に第二期が始まりました。これを書いている2010年11月現在では第二期がどこまで続くかまだ分かりませんが、できれば今度こそ最後まで吹き替えを終えて欲しいところです。また当サイト管理人としては、これから吹き替えられる多くの話でどういった編集によって宗教上の制約をクリアするのかが見ものです。





本篇内の修正シーン

 本編では非常に多くのシーンに修正が施されています。まず暴力的や性的なシーンの修正というのは日本人でも容易に想像が付きますが、宗教上の理由で意外なところが削られたり改変されています。比較動画で見てみましょう。




その1 悟飯の大猿への変身

こちらは暴力描写でも性的描写でもないのに宗教上の理由で改変された例です。
アラビア語は解らないのでこの改変の確たる目的は不明ですが、ある話によればどうやら
大猿への変身が猿からヒトへの進化を説いた進化論を思わせるため、人は神の直接的な創造物であるとされる
イスラームではマズいらしく、「サイヤ人は満月を見ると世界の果てから大猿を呼ぶ」という無茶のある改変が
必要だったそうです。このままでは大猿から超サイヤ人4への変身シーンがあるGTは吹き替え不可能ですね。




こちらの検証動画は順次増やしていく予定です。お楽しみに。





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